プローブカバー

エコーガイド下穿刺CVCでは滅菌プローブカバーは必須です。佐久医療センターではPullUp™ Probe Cover Kit 1(Protek Medical Products,Inc.)を使用しています。14cm×121.9cmと、かなり長く清潔野が広く取れること、納入価が比較的安価なことが選択理由です。

装着手順を示します。

  1. 袋を開け、滅菌エコーゼリーの封を切ります。
  2. 折りたたまれたプローブカバーをそのまま持ち、少し握るようにするとカバーの口が開きます。
  3. カバーの内側にエコーゼリーを入れます。
    その時、プローブカバーの口を開いて上の方からゼリーを落としていくとどうしても多くなり、プローブ全体がゼリーまみれになって、滑って把持しにくくなり微妙な操作に支障が出るおそれがあります。事後のお掃除も大変になります。接地面の空気が抜けさえすればいいので最低限の少量にします。ゼリーのパックごとカバーの底まで入れ込み、パックの先端からゼリーを少量絞り出すようにするとよいです。
  4. プローブを助手に持ってもらって、プローブカバーの上から入れてもらいます。術者はプローブをカバーの上からつかんで、助手がカバーを伸ばします。
  5. 助手はカバーの口がたるんでこないように、厚紙を取ってテープでカバーの口をしぼって止めてもいいです。術者は同梱の輪ゴムをプローブにはめて穿刺中にカバーがずれないようにし、プローブ接地面とカバーの間の空気を抜きます。
  6. プローブによってはプローブカバーを装着するとプローブの中央がわかりにくくなる場合があります。短軸像穿刺ではプローブの中心は刺入点のガイドになりますので、中心がわかりにくいと穿刺の精度が落ちます。あらかじめ中央に目印の線をつけておくなどの工夫をしましょう。
  7. プローブ接地面と体表面の間につけるゼリーも、多いとすべりやすいので、ごく少量とします。実際はプローブ先端を生食で濡らす程度でも空気は抜けてきれいに描出できますので、ゼリーはごく少量で大丈夫です。プローブには歯ミガキの時に歯ブラシにつけるペーストの量ぐらいでよいでしょう。
  8. 同梱のエコーゼリーは、生体に対しての有害作用は特に警告されていませんが、穿刺部位に多量にあれば組織内に進入する懸念もありますので、その点でも少量にとどめましょう。
  9. プローブのコードの重みがバカにならず、scanの障害になるようならフックや点滴台にひっかけて重みを取るような工夫もしてください。

長軸像穿刺用ニードルガイド

エコーガイド下長軸像穿刺または斜位像穿刺をフリーハンドで実施するには、狭いエコービームの中をまっすぐに血管まで細い針を刺入していく技術が必要ですが、これの難易度が高いのであまりおすすめできません。この技術上の難点を補うデバイスとして長軸像穿刺用ニードルガイドがあります。

長軸像穿刺用ニードルガイドはスリットから穿刺針を刺入することで、左右のぶれを防ぎ、確実に超音波画像上に穿刺針を連続的に描出できるようにサポートするデバイスです。スリット構造のため穿刺角度を任意に設定できます。長軸像穿刺の場合、ニードルガイドを使用した方が穿刺試行回数は減少すると思います。

いくつかの製品がありますが、Infiniti Plus™ Needle Guide(CIVCO)を例にとると、プローブに装着するブラケット、滅菌プローブカバー、カバーの上から装着する滅菌されたニードルガイド、滅菌ゼリー、輪ゴム2個から成るシステムとなっています。ブラケットは非滅菌リユース部品で、プローブに直接装着し、カバーの上からニードルガイドを装着するための台になるものです。ブラケット以外は滅菌されてパック化されています。

装着方法は

  1. プローブにブラケットを装着する。ブラケットはプローブごとに専用の大きさがあります。
  2. 通常のプローブカバー同様にカバーを装着する。
  3. 穿刺針の太さに応じたニードルガイドを切り離してブラケットにはめ込む。
  4. ニードルガイドが外れないように輪ゴムで固定してもよい。

長軸像穿刺用ニードルガイドの欠点は、穿刺針に長針を使用しなければならず、機械的合併症のリスク(後壁穿刺、動脈穿刺血胸気胸)が相対的に上昇すること、長針は先端が血管後壁に当たりやすく、ガイドワイヤー挿入困難になりやすいこと、ニードルガイド自体に高さがあり、そこにつかえて長針でもあまり深く穿刺できないため、肥満/高度浮腫患者では針が届かず穿刺できない場合があること、ブラケット(高価)がディスポ部品と誤認され過って廃棄されやすいこと(わたしは過去4回、ごみ箱から回収しました)、専用のニードルガイドセット(比較的高価)が必要であること、ニードルガイドの装着がやや煩雑なこと、などです。