原因・機序

  • 挿入部における皮膚細菌の、皮下のカテーテル経路への移動と、カテーテル先端部の菌の定着から血中に細菌が検出される。
  • カテーテルのハブの汚染により内腔で菌の定着が起る。
  • 他の感染病巣からカテーテルに血行性の播種が起る。
  • 黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌は2大起因菌。

合併症が発生したことを示す所見

  • 敗血症症状がみられる:高熱(体温38.0℃以上),悪寒,低血圧(収縮期圧90mHg以下)、頻脈、乏尿(20ml/時以下)など。
  • 血液データに炎症反応がある:白血球数(左方移動)、CRP上昇、血小板数低下、血糖値上昇など。
  • 血液培養、カテーテル先端培養、カテーテルからの採取血液培養で細菌が検出される。
  • カテーテル以外に敗血症の明らかな感染源が存在しない。
  • カテーテル抜去/適切な治療後に臨床症状の改善がみられる。

鑑別・検査

  • 血液培養、カテーテル先端培養

起こりうる臨床経過

  • 敗血症、敗血症性ショック、多臓器不全、DICなど。死亡率は高い(25%以上)。

対処・拡大防止措置

  • CRBSIを疑った時点で血液培養を提出し(別々の部位から2セット以上)、カテーテルを抜去するとともにカテーテル先端の培養を提出する。
  • 適切な抗生剤を投与する。

合併症の重篤度

  • 5:死亡する確率が多分10%以上

予防法

  • maximal sterile barrier precautionsを遵守する。
  • 感染巣、熱傷、気切孔付近など高度にcolonizationのある部位からは挿入しない。
  • 大腿静脈アプローチは感染のリスクが大きいため可能な限り避ける。
  • カテーテルの長期留置は避ける。
  • 輸液ラインは閉鎖回路を使用する。
  • TPNは単独/専用ルートとし、側管から他の薬剤を接続しない。
  • lumenn数が増えると感染のリスクが上昇するので、必要最小限のlumen数のカテーテルを挿入し、不要になれば早期に抜去する。
  • 維持管理中、不潔操作をしない。
  • 挿入部位の局所的な抗生物質の軟膏やクリームは、真菌感染や耐性菌の出現を促進する恐れがあるため使用しない。
  • 長期留置が見込まれる場合、PICCの検討を優先する。しかし、古典的CVカテーテルとその挿入部位比べ、PICCがカテーテル感染の発生率が低いとするエビデンスはない。

院内準備体制

  • 感染対策チームが活動していること。