原因・機序

  • CVカテーテル留置中に発生した播種性真菌症から眼内に真菌が感染する。
  • 長期留置(数週間以上)で発生しやすい傾向にあるが、数日で発症する場合もある。

合併症が発生したことを示す所見

  • CVCの留置歴と先行する播種性真菌症がある。
  • 患者本人が視力の低下、視野暗点、霧視、充血、羞明、眼痛、飛蚊症などを訴える。ただし眼症状が欠如していることもある。
  • 眼科的診察により硝子体に「雪だるま」状の病変=滲出性白斑、硝子体混濁、網膜のしみ状出血などを認める。
  • 眼症状が出現後にカンジダ血症が診断される場合がある。

鑑別・検査

  • 眼科的診察
  • 血液培養
  • β-Dグルカン測定

起こりうる臨床経過

  • 視力の低下、網膜剥離、失明
  • 早期に治療を開始した場合、80%程度で視力は回復する。

対処・拡大防止措置

  • 迅速な抗真菌薬の全身投与
  • CVカテーテルの抜去
  • 進行例では硝子体手術
  • 播種性カンジダ血症でさえ血液培養陽性率は50%程度なので、血液培養陰性だからと言って否定しないこと。

合併症の重篤度

  • 2:死亡することはまずないが何らかの治療手段が必要

予防法

  • 血液培養から真菌が培養された場合、半数程度に真菌性眼内炎のリスクがあることを知っておく。
  • CRBSIを疑った場合、細菌感染のチェックと同時に真菌の血液培養とβ-D グルカンのチェックも適宜行い早期に発見するよう努める。ただしどちらも陽性率は低い。
  • CVカテーテルの長期留置は避ける。
  • カンジダ血症となった患者はすべて眼科の診察を受ける。
  • 免疫抑制状態の患者(担癌状態、糖尿病、術後の体力低下、抗がん剤・免疫抑制剤・ステロイド投与)をハイリスク群として層別化する。
  • まず第一にCRBSIを予防することが重要。

院内準備体制

  • 感染対策チームが活動している。
  • 眼科へのコンサルテーションが速やかにできる。
  • 必要時に速やかに血液培養が実施でき、迅速に結果が伝達される。

参考資料

  • 真菌性眼内炎:斑状・雪だるまの所見が眼底にある