原因・機序

  • 局所麻酔薬によるアナフィラキシーショック(Ⅰ型アレルギー反応)。

合併症が発生したことを示す所見

  • 投与後数分以内に呼吸困難、血圧低下、頻脈、喘鳴、便意、胸部不快感、口唇のしびれ、口内異常感、悪心、皮膚発赤、蕁麻疹、眼臉浮腫などの症状が出現する。
  • 重症では意識低下・喪失、高度の気道閉塞、脈拍微弱、血圧測定不能、不整脈(期外収縮、発作性頻拍)、痙攣、高度の喘鳴、泡沫状の喀出痰、四肢蒼白、チアノ-ゼ、心肺停止が出現し得る。

鑑別・検査

  • アナフィラキシーに合致する臨床所見
  • その他のショックや頭蓋内病変の除外
  • 直前のリドカインの使用の有無

起こりうる臨床経過

  • 気道閉塞による窒息やショックなどに進展する可能性がある。このような場合、対処が遅れれば致死的となる可能性がある。
  • 気管挿管や循環管理など集中治療を必要とすることがある。

対処・拡大防止措置

  • 気道確保:症状・重篤度によっては気管挿管や緊急気管切開・穿刺(ミニトラックなどを使用)を行う。
  • 酸素投与
  • アナフィラキシーショックに準じた薬物治療:アドレナリンの筋注または静注、輸液負荷、昇圧剤、ステロイド、抗ヒスタミン薬、気管支痙縮に対してβ刺激薬
  • 心停止した場合:心肺蘇生

合併症の重篤度

  • 4:死亡する確率は多分10%以下だが死亡する例がある

予防法

  • アレルギーに関する問診を処置前に行い、リドカインによるアレルギー歴があれば使用しない。
  • アレルギー疾患やリドカイン以外の薬剤に対するアレルギー歴がある患者の場合は、慎重な投与を行う。

院内準備体制

  • アナフィラキシーショックの初期対応が適切にできること。
  • 緊急気管挿管ができること。
  • 緊急気管切開(ミニトラック)が使用できること。
  • 院内急変対応システムが常時稼働していること。
  • ICU部門があること。
  • アドレナリンが迅速に投与できる体制があること。
  • 除細動器準備下で実施すること。